計量をパスしたアルブレックソン(右)とデイヴィス(左)
Photo(C)Bellator

 2019年10月25日(金・現地時間)アメリカ・コネチカット州モントビルのモヒガン・サン・アリーナで開催される『Bellator 231』の前日計量が、24日(木・同)に行われた。

 今大会では、RIZINで活躍した“海賊王子”ことカール・アルブレックソン(26=スウェーデン)が、注目のBellatorデビュー戦を迎える。対戦相手は元Bellator世界ライトヘビー級王者フィル・デイヴィス(35=アメリカ)。試合はセミファイナルのライトヘビー級ワンマッチとなる。

 計量の結果は、アルブレックソンがライトヘビー級リミットちょうどの205ポンド(92.97キロ)、デイヴィスが205.5ポンド(93.21キロ)。タイトルマッチ以外は1ポンド(0.45キロ)の許容重量が認められるため、両者ともに問題なくクリアーとなった。

 ともに落ち着いた様子で計量をこなし、フェイスオフの前後ではしっかりと握手。アルブレックソンはトレードマークのカーリーヘアーが短めにカットされていたのが印象的だった。

 アルブレックソンはRIZINでワジム・ネムコフ(ロシア)やテオドラス・オークストリス(リトアニア)を破り、重量級の強豪として活躍。2017年12月の『RIZIN.8』では、イリー・プロハースカ(チェコ)に1R9分57秒でTKO負けとなったが、終了間際に大逆転の強打を許すまではグラウンドで削り続け、後のRIZINライトヘビー級王者を追い詰めた。

 プロハースカ戦後は他団体で2連勝し、1年4カ月ぶりの参戦となった今年4月の『RIZIN.15』では、クリスティアーノ・フロリッチ(ブラジル)に判定勝ち。その後、RIZINとも強力関係にあるBellatorと契約を結び、今大会で新天地デビューを果たすことになった。現在までの通算戦績は9勝(4KO・TKO/3SUB)2敗だ。

 一方、デイヴィスはUFCライトヘビー級で9勝3敗1ノーコンテストの戦績を残している実力者。アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン)、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル)、リョート・マチダ(ブラジル)、グローバー・テイシェイラ(ブラジル)といった屈指の強豪たちを破ってきた。

 しかし、2015年1月の『UFC on FOX 14』でライアン・ベイダー(アメリカ)に判定負けすると、この試合を最後に自らUFCを離脱。新天地にBellatorを選択し、2015年9月の『Bellator 142』から参戦を果たした。その大会でライトヘビー級ワンデートーナメントに出場し、初戦で1R一本勝ち、決勝で1RKO勝ちを収め、いきなり圧倒的な強さで優勝。

 そして、2016年11月の『Bellator 163』でタイトルに初挑戦し、リアム・マギリー(イギリス)から判定勝ちで王座を奪取した。翌年6月の『Bellator 180』で、UFCから移籍してきたばかりのベイダーに判定負けし、初防衛に失敗。その後も3勝1敗と白星が先行しており、昨年11月の『Bellator 209』で急成長中のネムコフに判定負けしたが、今年4月の『Bellator 220』ではマギリーを3RTKOで返り討ちにしている。現在までの通算戦績は20勝(5KO・TKO/5SUB)5敗1ノーコンテストだ。

 RIZINから一足先にBellatorへと活躍の場を移したネムコフは、マギリーやデイヴィスの元王者2人も破り、現在無傷の4連勝中で王座挑戦に向けて着々と歩を進めている。 そのネムコフをRIZINで下しているアルブレックソンは、今回の試合でデイヴィスを破れば、タイトル戦線へと急浮上するかもしれない。だが、デイヴィスもまだまだ元王者と他のタイトルコンテンダーを寄せつけない強さは健在。果たして勝利を飾るのは新参者のアルブレックソンか、それとも元王者にしてベテランのデイヴィスか。