5.9 サンノゼ大会でBellator世界ミドル級王座決定戦を闘うことになったゲガール・ムサシ(左)とドゥグラス・リマ(右) Photos(C)Bellator

 2020年2月10日(月・現地時間)、ハファエル・ロヴァト・ジュニア(36=アメリカ)が健康上の問題を理由にBellator世界ミドル級王座を返上。これを受けてBellatorは翌11日(火・同)、ゲガール・ムサシ(34=オランダ)とドゥグラス・リマ(32=ブラジル)が新王座を争うことを発表した。

 決戦の舞台は5月9日(土・同)、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催される『Bellator 243』だ。

 同大会では既に、王者ライアン・ベイダー(36=アメリカ)vs挑戦者ワジム・ネムコフ(27=ロシア)のBellator世界ライトヘビー級タイトルマッチがメインイベントとして組まれており、ムサシvsリマはコ・メインイベントとなる見込みだ。

 ムサシはDREAMミドル級&ライトヘビー級王座とStrikeforce世界ライトヘビー級王座を掴み、UFCミドル級ランカーとしても活躍したベテラン。2017年4月の『UFC 210』で元UFC世界同級王者クリス・ワイドマン(アメリカ)に2RTKO勝ちし、5連勝をマークすることになったが、この試合を最後にUFCを離れ、Bellatorに活躍の場を移すことを選択した。

 新天地初戦は同年10月の『Bellator 185』で、元Bellator世界ミドル級王者アレキサンダー・シュレメンコ(ロシア)に判定勝ち。続く2戦目は2018年5月の『Bellator 200』で、早くもBellator世界ミドル級タイトルマッチを闘うことになり、当時15連勝中だった王者ハファエル・カルバーリョ(ブラジル)に1RTKO勝ちし、見事、ベルトを奪取した。

マクドナルド(下)を完膚なきまでに叩きのめしたムサシ(上)

 同年9月の『Bellator 206』では当時のBellator世界ウェルター級王者ローリー・マクドナルド(カナダ)の挑戦を2RTKOで退け、初防衛に成功。しかし、昨年6月の『Bellator 223』でロバト・ジュニアに判定負けし、2度目の防衛戦でベルトを失うことになった。

 それでも3カ月後の『Bellator 228』で迎えた再起戦は、元UFC世界ライトヘビー級王者リョート・マチダ(ブラジル)に判定勝ちという形で飾り、王座返り咲きに向けて順調な再スタートを切っている。

 一方のリマはこれまでにBellator世界ウェルター級のベルトを3度巻き、現在もこれを保持する王者。今回はベイダー(ライトヘビー級&ヘビー級王者)に続くBellator史上2人目の二階級同時制覇を目指し、ミドル級王座決定戦に臨むことになる。

 リマは2018年1月の『Bellator 192』でマクドナルドに判定負けし、2度目の王座陥落を味わうことになったが、昨年10月の『Bellator 232』で迎えた再戦で判定勝ちし、リベンジと共に王座奪回に成功(試合レポートはこちら)。この試合は、Bellatorウェルター級ワールドグランプリ・決勝戦とBellator世界同級タイトルマッチを兼ねたビッグマッチであった。

ペイジ(下)をとどめの鉄槌でTKOし、キャリア初黒星を与えたリマ(上)

 同グランプリの勝ち上がりぶりにも触れておくと、2018年9月の『Bellator 206』で迎えた1回戦ではコレシュコフに5R一本勝ちし、続く翌年5月の『Bellator 221』で迎えた準決勝ではマイケル・“ヴェノム”・ペイジ(イギリス)に2RKO勝ちしている。ペイジはこれがキャリア15戦目にして初黒星だった。

 ムサシはマクドナルド戦の時のように1階級上のパワー差をしっかりと見せ、王者返り咲きを果たすか? それともリマが必殺の右カーフキックで1階級上の元王者を削り、ウェルター級とミドル級の二階級同時制覇を成し遂げるか? 

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<追加カード>

▼Bellator世界ミドル級王座決定戦 5分5R
ゲガール・ムサシ(オランダ)
vs
ドゥグラス・リマ(ブラジル)

<決定カード>

▼Bellator世界ライトヘビー級タイトルマッチ 5分5R
ライアン・ベイダー(アメリカ/王者)
vs
ワジム・ネムコフ(ロシア/挑戦者)