ロンダ・ラウジー(33=アメリカ)を相手にUFC史上初となる女子選手の試合を戦ったリズ・カムーシュ(36=アメリカ)が、新たに契約を結んだBellatorでデビュー戦に臨むことが決まった。
デビュー戦の舞台は、2020年5月29日(金・現地時間)アメリカ・カリフォルニア州テメキュラのペチャンガ・リゾート・アンド・カジノで開催される『Bellator 243』。大会メインイベントの女子フライ級ワンマッチで、同じくBellator初参戦のマンディー・ボーム(?=ドイツ)と対戦する。
カムーシュはStrikeforceとInvicta FCを経てUFCと契約。2013年から昨年までの約6年半をUFCで過ごし、異なる階級で2度のタイトルマッチを戦うなど活躍してきた。
特にUFCデビュー戦となった2013年2月の『UFC 157』では、ラウジーのUFC世界女子バンタム級王座に挑戦し、1R一本負け。これはUFCで初めて組まれた女子の試合にしてタイトルマッチ、なおかつメインイベントという大舞台だった。
同年7月の『UFC on Fox 8』で、ジェシカ・アンドラージ(ブラジル)に2RTKO勝ちし、UFC初白星をマーク。2014年以降は試合間隔が開くこともあったが、後のUFC世界女子バンタム級王者ミーシャ・テイト(アメリカ)に判定負けしたり、元Invicta FC世界バンタム級王者ローレン・マーフィー(同)に判定勝ちしたり、フライ級に階級転向したりしながら参戦を継続してきた。
階級転向初戦こそ、2017年12月の『UFC Fight Night 123』でアレクシス・デイビス(カナダ)に判定負けとなったが、その後は元Invicta FC世界フライ級王者ジェニファー・マイア(ブラジル)らに判定勝ちし、2連勝で復活をアピール。すると、6年半の時を経て、再びタイトルマッチのチャンスが巡ってくることに。
昨年8月の『UFC Fight Night 156』で、カムーシュはワレンチナ・シェフチェンコ(キルギス)のUFC世界女子フライ級王座に挑戦。しかし、王者の牙城を崩すことができず、結果は判定負けとなり、UFCで10戦目という節目を勝利とベルトで飾ることは叶わなかった。そして後日、カムーシュはリリースの一報を受け、タイトルマッチで始まったUFCキャリアをタイトルマッチで終えることとなった。
失意のUFC離脱からほどなく、カムーシュはBellatorと契約。シェフチェンコ戦から9カ月の時を経て、ボームを相手に新天地で再起戦を戦うことになった。
通算戦績は、2010年3月にプロデビューしたカムーシュが13勝7敗(6KO・TKO/2SUB)で、2014年9月にプロデビューしたボームが6勝0敗1ノーコンテスト(2KO・TKO/2SUB)。ボームは昨年5月にカナダのTKO(TKO Major League MMA)で女子フライ級王座を獲得しているとのことだ。
イリマレイ・マクファーレン(アメリカ)が絶対女王として君臨し、無敗のジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)と渡辺華奈、元タイトルコンテンダーのアレハンドラ・ララ(コロンビア)とヴィータ・アルテアガ(アメリカ)、カムーシュと同じ元UFCのヴァレリー・レターノー(カナダ)とベック・ローリングス(オーストラリア)なども続くBellator女子フライ級戦線。
カムーシュはここへ割って入り、UFCで果たせなかった戴冠を新天地で叶えるべく、まずは目の前の一戦で結果を残すことができるか。
【関連記事】
・女王マクファーレンが故郷ハワイで圧勝V4
・計量オーバーのララが元タイトルコンテンダー対決に圧勝
・Bellator vs. RIZIN対抗戦:渡辺華奈が粘りのTKO勝ち
<決定カード>
Main Event
▼女子フライ級 5分3R
リズ・カムーシュ(アメリカ)
vs
マンディー・ボーム(ドイツ)