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 2019年11月22日(金・現地時間)アメリカ・イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナで開催される『GLORY 71: Chicago』の前日計量が、21日(木・同)に行われた。全選手の計量結果はページ下部に記載。

 今大会はGLORYの2days興行の初日となり、23日(土・同)にも同所で『GLORY 72: Chicago』が開催される。今後もヨーロッパからアメリカへの展開を進めていく方向とのことだが、今回の2days興行も10月24日という割と間際のところで突然アナウンスされており、ややばたついていた感もうかがえた。

 特に(というか仕方ないことなのか)マッチメイクは難航していたとみえて、全対戦カードについては11月6日の時点でリリースされていた情報と後に公式ホームページで更新された情報が異なっており、なかなか最終的なものが分からず、というところだった。結局、前日計量をもって全てが明らかになった次第だ。

 そうした中、初日のメインイベント(Headline Event)とセミファイナル(Co-Headline Event)は無事に当初の発表通りのマッチアップとなっている。

メクセン(左)とヴァン・スースト(右)
(2017年12月『GLORY 48』の計量にて)
Photos(C)James Law, GLORY Sports International

 メインイベントのGLORY世界女子スーパーバンタム級タイトルマッチの計量は、3度目の防衛を目指す王者アニッサ・メクセン(31=フランス)が、リミット0.5ポンドアンダーの121.5ポンド(55.11キロ)でパス。挑戦者の同級1位ティファニー・ヴァン・スースト(30=アメリカ)も、リミット1ポンドアンダーの121ポンド(54.88キロ)でクリアーした。

 フェイスオフでは両手を後ろで組みながら微笑みかけるヴァン・スーストに対し、メクセンは一切表情を崩すことなく右の拳を顔前で握りしめながら睨みをきかせる。3度目の対決を前に両者が対照的な表情をみせた。

過去2戦の計量はこのような厳しめの表情で
臨むことが多かったヴァン・スースト(右)。
今回は自信の表れか、笑顔だった

 過去2戦もベルトを懸けての対戦だった。初対決は2017年12月の『GLORY 48: New York』。当時の王者として2度目の防衛を目指したヴァン・スーストであったが、過去最強の挑戦者と謳われたメクセンに判定で敗れ、ベルトを失うこととなった。

 2度目の対決は今年3月の『GLORY 64: Strasbourg』。メクセンはこの間、ジェイディー・メネゼス(ブラジル)に奪われた王座を奪い返すという展開を経験していたが、王座返り咲き後の初防衛戦としてヴァン・スーストを迎え撃ち、再び判定でその挑戦を退けている。

 その後、メクセンは6月の『GLORY 66: Paris』でもソフィア・オロフソン(スウェーデン)を判定で下し、2度目の防衛に成功。一方、ヴァン・スーストは9月の『GLORY 68: Miami』でメネゼスとの元女王対決を判定で制し、再起を飾っている。

 実績・実力ともにGLORYの女子選手の中では頭一つ二つ抜けた存在の2人だが、やはりこのところのメクセンの強さにはさらに磨きがかかっている感がある。メクセンが3度目の対決も制し、もはや敵無し状態となるのか。それともヴァン・スーストが3度目の正直を起こすのか。後は試合開始のゴングを待つのみとなった。

 2days興行2日目の『GLORY 72: Chicago』についても同様に、前座も含めた全対戦カードは前日計量をもって綴りたいが、一つ事前に明らかになっているのがメインイベントの選手変更だ。

 これも14日(木・同)にSNSを通じてアナウンスされたことだが、GLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)に挑戦する予定であったアレクセイ・ウリアノフ(ロシア/同級3位)が欠場し、代わってケビン・ヴァン・ノストランド(アメリカ/同級1位)が王者に挑むことになった。

 これに伴い、ヴァン・ノストランドvsアンヴァー・ボイナザロフ(ウズベキスタン/同級5位)のフェザー級ワンマッチはキャンセルされている。

GLORY 71 計量結果

Headline Event
▼GLORY世界女子スーパーバンタム級タイトルマッチ ※122ポンド・55.3キロ 3分5R
アニッサ・メクセン(フランス/王者)→121.5ポンド・55.11キロ
vs
ティファニー・ヴァン・スースト(アメリカ/同級1位/挑戦者)→121ポンド・54.88キロ

Co-Headline Event
▼ヘビー級 ※209ポンド・95キロ以上 3分3R
ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア/同級2位)→262ポンド・118.84キロ
vs
ディアンジェロ・マーシャル(キュラソー島/同級3位)→263ポンド・119.3キロ

Featured Fight
▼ウェルター級 ※170ポンド・77キロ 3分3R
マイク・ルメール(アメリカ)→169.5ポンド・76.88キロ
vs
マリク・ワトソン・スミス(アメリカ)→169ポンド・76.66キロ

Featured Fight
▼ウェルター級 ※170ポンド・77キロ 3分3R
ロラント・ネルソン(南アフリカ)→168.5ポンド・76.43キロ
vs
アマリ・ディエドリック(イギリス)→169.5ポンド・76.88キロ

Superfight Series Headline Event
▼ヘビー級 ※209ポンド・95キロ以上 3分3R
アルカディウシュ・ゾシェク(ポーランド/同級5位)→230ポンド・104.33キロ
vs
デモレオ・デニス(アメリカ)→259ポンド・117.48キロ

Super Fight
▼ウェルター級 ※170ポンド・77キロ 3分3R
ニック・チャスティーン(アメリカ)→170ポンド・77.11キロ
vs
セイジョー・イマザキ(アメリカ)→169ポンド・76.66キロ

Super Fight
▼女子スーパーバンタム級 ※122ポンド・55.3キロ 3分3R
アリーニ・ペレイラ(ブラジル/同級5位)→122.2ポンド・55.43キロ
vs
クリスタル・ロウソン(アメリカ)→120ポンド・54.43キロ

Super Fight
▼ライト級 ※154ポンド・70キロ 3分3R
ジャスティン・ホウトン(アメリカ/同級8位)→154.5ポンド・70.08キロ
vs
ピーター・スタノニク(アメリカ)→155ポンド・70.3キロ

Super Fight
▼フェザー級 ※143ポンド・65キロ 3分3R
アーサー・ソーソー(アメリカ)→142.5ポンド・64.64キロ
vs
マット・ジルチ(アメリカ)→142ポンド・64.41キロ

Undercard
▼ミドル級 ※187ポンド・85キロ 3分3R
アンドリュー・ナヴィックス(アメリカ)→186ポンド・84.37キロ
vs
トーマス・ジェンキンス(アメリカ)→185.5ポンド・84.14キロ

Undercard
▼ウェルター級 ※170ポンド・77キロ 3分3R
ジャスティン・モス(アメリカ)→168.5ポンド・76.43キロ
vs
クチュロン・クチュロン(アメリカ)→ 170ポンド・77.11キロ

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