3年ぶりの再戦となるバダ・ハリとリコ・ヴァーホーベン。試合はGLORY世界ヘビー級タイトルマッチとして行われることになった。絶対王者に君臨するリコはこれが9度目の防衛戦だ Photo(C)GLORY Sports International

 2019年12月21日(土・現地時間)オランダ・ヘルダーラント州アルンヘムのヘルレドームで開催される『GLORY: COLLISION 2』及び『GLORY 77 74: Arnhem』の全対戦カードが出揃い、試合順も決まった。

 GLORYの2019年ラスト興行。最終的にCOLLISION(衝突、激突)のテーマの下に4試合、通常のナンバーシリーズの下には9試合をラインナップするかたちでまとまった。

 遅報にはなってしまうのだが、お伝えしなければいけないのはメインイベントの変更点について。

 当初はヘビー級ワンマッチとして組まれていたリコ・ヴァーホーベン(30=オランダ)vsバダ・ハリ(35=モロッコ)が、GLORY世界ヘビー級タイトルマッチとして行われることになっている。

 つまりは王者リコが9度目の防衛を目指し、バダの挑戦を受けるということだ。

 10月17日の会見でも、現地の記者から「タイトルマッチでなくワンマッチなのはなぜか?」との質問が飛んでおり、GLORYのマーシャル・ゼラズニクCEOは「初対決(ワンマッチとして実施)の時のフォーマットを踏襲したい」と理由を説明しつつ、「議論は続けている」とも話し、今後の展開に含みを持たせていた(会見の記事はこちら)。

 そして11月15日の『GLORYとリコが複数年の独占契約で合意』と題する発表の中で、リコvsバダがタイトルマッチになったことが記され、ゼラズニクCEOからの「世界中のファンからベルトを懸けた戦いを臨む声があがっていた」「関係各方面で合意がなされ、ファンが望んでいたことを提供できるようになった」とのコメントも伝えられていたのだ。

 そうした訳で2019年のGLORY最終戦は、リコvsバダのGLORY世界ヘビー級タイトルマッチとなる。

 その他のカードについては下記の通り。

注目選手のジャラヤ。6月の『GLORY 66: Paris』で強豪ストヤン・コプリフレンスキー(ブルガリア)と対戦したが、眉頭を深くカットされ、3R終盤にドクターストップによるTKO負けとなった。写真はその結果を受けての一コマ。Enfusion時代には怒りが抑えきれず、試合後にジャッジに手を出してしまったこともあったが、この試合ではセコンドの言葉も受けながら懸命に悔しさを噛み殺した

 セミファイナルには元Enfusion -95kg王者ルイス・タヴァレス(29=オランダ)が登場し、ステファン・サスペラギー(35=フランス)のライトヘビー級ワンマッチに臨む。

 ナンバーシリーズのトリはGLORY世界ミドル級タイトルマッチで、王者アレックス・ペレイラ(32=ブラジル)が同級1位エルトゥルール・バイラク(27=トルコ)の挑戦を受け、5度目の防衛を目指す。

 日本縁というところでは、シュートボクシングに参戦したザカリア・ゾウガリー(24=モロッコ)、新生K-1に参戦したアントニオ・プラズィバット(26=クロアチア)、マサロ・グランダー(25=南マルク)、セルゲイ・アダムチャック(29=ウクライナ)が出場選手に名を連ねている。

 グランダーの対戦相手は要注目の元Enfusion -67kg王者モハメド・ジャラヤ(23=モロッコ)。十代の頃からオランダでは逸材として期待され、アグレッシブなファイトスタイルと名勝負、時には問題行動でも知られる人気選手だ。

 グランダーはフェザー級からライト級に復帰しての2戦目。また、GLORYではウェルター級からのスタートだったジャラヤもライト級に下げての2戦目となる。

【追記】文中の大会ナンバーに誤りがございました。『GLORY 77』ではなく、正しくは『GLORY 74』です。訂正してお詫び申し上げます。(12月20日)

GLORY: COLLISION 2

Main Event
▼GLORY世界ヘビー級タイトルマッチ
リコ・ヴァーホーベン(オランダ/王者)
vs
バダ・ハリ(モロッコ/挑戦者)

Co-Main Event
▼ライトヘビー級
ルイス・タヴァレス(オランダ/同級2位)
vs
ステファン・サスペラギー(フランス/同級5位)

Featured Fight
▼ライト級
モハメド・ジャラヤ(モロッコ)
vs
マサロ・グランダー(南マルク)

Featured Fight
▼フェザー級
ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/同級4位)
vs
エイサー・テン・パウ(アメリカ/同級6位)

GLORY 74: Arnhem

Super Fight
▼GLORY世界ミドル級タイトルマッチ
アレックス・ペレイラ(ブラジル/王者)
vs
エルトゥルール・バイラク(トルコ/同級1位/挑戦者)

Super Fight
▼フェザー級
セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ/同級1位)
vs
アレクセイ・ウリアノフ(ロシア/同級3位)

Super Fight
▼ライトヘビー級
マイケル・ドゥート(オランダ/同級6位)
vs
アリエル・マチャド(ブラジル)

Super Fight
▼ライト級
イタイ・ガーション(イスラエル/同級7位)
vs
リー・サンジン[Li Sanjin](中国)

リー・ヂァォイェン[Zhaoyang Li](中国)

Under Card
▼ヘビー級
ジャファー・ウィルニス(オランダ/同級4位)
vs
アントニオ・プラズィバット(クロアチア/同級6位)

Under Card
▼ミドル級
ドノヴァン・ヴィッセ(スリナム/同級2位)
vs
シーザー・アルメイダ(ブラジル)

Under Card
▼ヘビー級
ジハド・ケペネク(トルコ/同級8位)
vs
ノーディーン・マハディーン(フランス/同級10位)

Under Card
▼ミドル級
ケヴィン・ヴァン・ヒークレン(オランダ/同級9位)
vs
アーリック・ボケメ(コンゴ/同級10位)

Under Card
▼女子バンタム級
イー・シュィー[Yi Xu](中国)
vs
レベッカ・アーウィン(アメリカ)

※選手の国籍はGLORYの表記と合わせています。

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