2度のダウンを奪いながらも自らの負傷によりTKO負けとなったバダ・ハリ。試合後には歩み寄ってきたリコ・ヴァーホーベンと抱擁を交わした Photos(C) GLORY Sports International

 1年9カ月ぶりの復帰戦、そして欧州キックボクシング界のスター対決に敗れたK-1レジェンドのバダ・ハリ(35=モロッコ)が、試合後にインスタグラムにメッセージを投稿。ファンに向けて感謝の言葉を綴り、カムバックも誓っている。

 バダは2019年12月21日(土・現地時間)、オランダ・ヘルダーラント州アルンヘムで開催された『GLORY: COLLISION 2』に出場し、メインイベントのGLORY世界ヘビー級タイトルマッチで、王者リコ・ヴァーホーベン(30=オランダ)に挑戦。

 試合は絶対王者のリコに対し、バダが3Rまでに2度のダウンを奪い、攻勢を強めていたが、追撃の上段後ろ回し蹴りを空振りさせた際に足を負傷し、まさかの3R59秒TKO負けとなってしまった。(試合レポートはこちら

 両者はこれが3年ぶりの再戦で、前回も負傷TKO負けしているバダにとっては因縁のリベンジマッチ。一方、現在11連勝中で5年近く負け知らずのリコは、これが9度目の王座防衛戦だった。

 またも自らの負傷により勝利を逃したバダは、もはや自分の力で立ち上がることすらできず、座り込んだまま号泣。リコはその様子を側で心配そうに見守り続けていた。

 その試合から2日後、バダはインスタグラムを投稿。まずはファンに対し、「この最高のファイトナイトを盛り上げてくれたことを俺の軍団全員に感謝したい。お前達は本当に素晴らしい。あのクレイジーな雰囲気の中でリングに上がった時に俺が感じたことは、とても言葉では表すことができない。それは唯一無二のものだ。俺の背中を押してくれたお前達を誇りに思う」と、感謝のメッセージを送る。

 続けて、「あの結果を受け入れることがどんなに難しいか、想像できるだろう。俺はヘビー級ではまだ最も力を持ったファイターであることを世界へ示している。俺は自分がこの先、あのベルトを奪うだろうと確信したんだ」と綴り、タイトル再挑戦への意欲も示す。

 さらに、「そして俺が負傷した後、模範的なスポーツマンシップを示してくれたリコ・ヴァーホーベンにも感謝したい。俺は戻ってくる。準備しておけよ」と、リコに向けても感謝を伝えた。

 するとリコもこれに反応し、「盤石の状態に仕上げてきてくれたことを感謝している。早く治るといいな」と、労いの言葉を返している。

 またバダはこの翌日にも投稿。写真には病院のスタッフと並んで写る松葉杖姿のバダの姿が。

 バダはその負傷については左足首の靭帯損傷であったと明かし、「2〜3週間の休養と徹底したリハビリを経て、俺は全ての目的を実現させるために戻ってくる」との力強い言葉で締め括っている。

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