3.28ベルギー・アントワープ『GLORY 76』への参戦が決まったプラズィバット(左)とザカリア(右)。連勝中の両者が2020年初陣を迎える Photos(C)GLORY Sports International

 2020年3月28日(土・現地時間)ベルギー・アントワープのAEDスタジオで開催される『GLORY 76: Antwerp』の追加カードが発表され、元K-1 WORLD GPヘビー級王者アントニオ・プラズィバット(26=クロアチア)とシュートボクシングS-cup 65kg世界トーナメント2016優勝者ザカリア・ゾウガリー(25=モロッコ)の参戦が決まった。

 プラズィバットはアルカディウシュ・ゾシェク(27=ポーランド)とのヘビー級ワンマッチ、ザカリアはアンヴァー・ボイナザロフ(31=ウズベキスタン)とのフェザー級ワンマッチに臨む。

鉄壁ウィルニス(右)に殴り勝ったプラズィバット(左)

 プラズィバットは2017年11月に新生K-1の初代ヘビー級王座決定トーナメントで優勝。昨年6月からGLORYに参戦し、3連勝の好スタートを切っている。

 特に前回の試合、昨年12月の『GLORY 74: Arnhem』では、Kunlun FightとEnfusionでベルトを巻いた経験を持つ鉄壁ジャファー・ウィルニス(オランダ)を相手に、気迫あふれるパンチのフルスイング&フルスロットルで判定勝ち(試合レポートはこちら)。さらなる成長と真価を示している。現在のGLORYランキングではヘビー級5位だ。

 対戦相手のゾシェクは母国ポーランドのFEN(Fight Exclusive Night)でヘビー級王座に就いた実力者。GLORYでは現在までに2試合に出場し、1勝1敗の戦績だ。

母国ポーランドのFENでヘビー級王者に輝いているゾシェク(左)

 GLORYデビュー戦は2018年12月の『GLORY 62: Rotterdam』で、ヘビー級ワンデートーナメントに出場したが、元タイトルコンテンダーのベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)に2度のダウンを奪われ判定負け。昨年11月の『GLORY 71: Chicago』ではデモレオ・デニス(アメリカ)に2RTKO勝ちし、GLORY初白星を掴んでいる。現在のGLORYランキングではヘビー級6位。

 好調を維持するプラズィバットは4連勝をあげ、今後のタイトル戦線に絡むことができるか? 現在、GLORYには現K-1 WORLD GPヘビー級王者ロエル・マナート(オランダ)も参戦中。プラズィバットはマナートに判定負けしてK-1王座を失っており、GLORYのリングでリベンジマッチを闘う日もあるのかもしれない。

 なお、マナートは2月29日(土・同)オランダ・ユトレヒト州ユトレヒトのセントラル・スタジオで開催される『GLORY 75: Utrecht』に出場し、ライトヘビー級ワンマッチでセルゲイ・マスロボエフ(32=リトアニア)と対戦することが決まっている(関連記事はこちら)。

 続けてザカリアvsボイナザロフについて。

期待の新星テン・パウ(左)を相手にザカリア(右)は持ち味である“跳ぶ回る殴る”のファイトスタイルを存分に発揮して勝利を掴んだ

 ザカリアは2014年から2017年にかけて日本でシュートボクサーとしても活躍。2016年11月のS-cup 65kg世界トーナメントで優勝したほか、鈴木博昭や海人といった日本人トップ選手達にも勝利している。
 
 現在はGLORYを主戦場としており、1年ぶりの復帰戦となった今年10月の『GLORY 70: Lyon』では、野扖正明に判定勝ちしたことがある強豪アブデラ・エズビリ(フランス)に二段飛びヒザ蹴りからの左右フックで1RKO勝ち(試合レポートはこちら)。昨年12月の『GLORY: COLLISION 2』では、新星エイサー・テン・パウ(アメリカ)に判定勝ちし、キャリア初黒星を与えている(試合レポートはこちら)。現在のGLORYランキングはフェザー級2位の好位置だ。

 対するボイナザロフは2017年10月の『GLORY 47: Lyon』でファビオ・ピンカ(フランス)に2RKO勝ちするなど、GLORYフェザー級のトップ選手の一人として活躍中。

王者ペットパノムルン(右)に飛び膝蹴りを突き刺すボイナザロフ(左)

 2連勝で臨んだ前回の試合、昨年7月の『GLORY 67: Orlando』では、ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)のGLORY世界フェザー級王座に挑戦し、5Rを闘い抜くも大差の判定負けを喫しており、今大会で再起を図る。GLORYランキングではフェザー級5位だ。

 ザカリアは元タイトルコンテンダーのボイナザロフに勝てば、次期挑戦者としても有力になるだろう。

 そのほかのカードも下記の通り決定している。

【関連記事】
バダ・ハリ無念、絶対王者リコを2度ダウンさせるも負傷TKO負け。“爆弾小僧”ザカリアは跳ぶ回る殴る、新星テン・パウの連勝をストップ
マナートが強敵マスロボエフと激突、前女王メクセンの再起戦も決定 2.29 ユトレヒト

<追加カード>

▼ヘビー級 3分3R
アントニオ・プラズィバット(クロアチア/同級5位)
vs
アルカディウシュ・ゾシェク(ポーランド/同級6位)

▼フェザー級 3分3R
ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/同級2位)
vs
アンヴァー・ボイナザロフ(ウズベキスタン/同級5位)

▼ウェルター級 3分3R
トロイ・ジョーンズ(アメリカ/同級6位)
vs
セドリック・デ・キアーズマーカー(ベルギー)

▼ヘビー級 3分3R
トマス・モズニー(スロバキア/同級8位)
vs
オレフ・プリマチョフ(ウクライナ)

▼ウェルター級 3分3R
ヴェダット・ハドゥーク(トルコ)
vs
セドリック・ドウ(フランス)

▼ウェルター級 3分3R
ロス・レヴィーン(アメリカ)
vs
アマリ・ディエドリック(イギリス)

▼女子スーパーバンタム級 3分3R
サラ・ムサダク(フランス)
vs
アネール・アンガーヴィル(フランス)

<発表済みカード>

Main Event
▼GLORY世界ウェルター級王座統一戦 3分5R
セドリック・ドゥンベ(フランス/正規王者)
vs
マーテル・グローエンハート(オランダ/暫定王者)