第2回のPHOENIX SERIESで優勝したミランダ・マーヴェリック。その半年後には次期挑戦者決定戦と見られる試合に勝利し、いよいよトップコンテンダーとしてタイトル挑戦を迎える日が近づいている

 2020年3月6日(金・現地時間)アメリカ・カンザス州カンザスシティのメモリアル・ホールで『PHOENIX SERIES 3』が開催される。PHOENIX SERIES(フェニックス・シリーズ)は、Invicta FCが新たにシリーズ化した8人制の1dayトーナメントを基本とする大会。第1回はストロー級、第2回はフライ級でトーナメントが行われた。第3回となる今大会はバンタム級が決戦の舞台だ。

 大会の全対戦カード・試合順及び、トーナメント出場選手の情報は下部に記載の通り。過去2大会とは異なり、メインイベントがトーナメントの決勝ではなく、同階級ながらもトーナメントとは別個の王座決定戦になった。

 第1回大会のトーナメントは王座決定戦も兼ねて行われており、優勝したブリアナ・ヴァン・ビューレン(アメリカ)はInvicta FC世界ストロー級王者にも輝いている。今回も王座が空位のタイミングでトーナメントが開催されるわけだが、だからといって、必ずしもトーナメントが王座決定戦を兼ねて行われるというわけではなく、PHOENIX SERIESの大会メインイベントがトーナメントとは別個のタイトルマッチになるということもあるようだ。

PHOENIX SERIESの第1弾はストロー級で王座決定戦も兼ねて行われ、ここで優勝と戴冠を同時に果たしたブリアナ・ヴァン・ビューレンは、UFCへ即ステップアップすることになった

 とりわけ、今回のトーナメントに出場する選手達は、プロキャリアが平均して2〜3戦で、これがプロデビューの舞台になる選手もいる。一方で王座決定戦に臨むのは、UFCのTUF女子フェザー級トーナメントで準決勝まで勝ち進んだユリア・ストリアレンコ(26=リトアニア)と、プロデビュー5連勝中のリサ・ヴァーゾサ(24=アメリカ)だ。トーナメントの優勝者が挑戦権を得るなり、第2回の時のように挑戦者決定戦に進むなり、何かしらの展開が生まれる可能性はあるが、今回に関してはこれまでよりも未知の才能の発掘や育成的な意味合いが強いのかもしれない。

 そして、PHOENIX SERIESトーナメントの独自なルールについても取り上げておきたい。 

 特徴的なのはラウンド数と時間で、準々決勝(1回戦)と準決勝とリザーブマッチが5分1R、決勝のみが通常のワンマッチと同じ5分3Rで争われる。プロ戦績として残るのは決勝(5分3R)の結果のみで、それ以外はリザーブマッチも含めエキシビション扱いということになる。

 ほかにも、準々決勝(1回戦)の組み合わせについては、前日計量の時など事前にランダム抽選で決定。さらに準々決勝では、最も短時間で試合を終わらせた選手が、次の対戦相手を残り3選手の中から選ぶことができる。ただし、もし全てが判定決着であった場合は、再びランダム抽選で対戦組み合わせを決定することになる、など。※下部にルール要点の記載あり。

<Invicta FC 『PHOENIX SERIES』のルール要点>
参照元:Invicta FC公式ページはこちら

  • ユニファイドルール
  • 準々決勝(1回戦)、準決勝、リザーブマッチは5分1R制。決勝は5分3R制
  • ドローの場合は第4の公式審判により勝者決定
  • プロ戦績として扱うのは決勝(5分3R)の結果のみ。それ以外の試合はリザーブマッチも含めエキシビション扱い
  • 準々決勝(1回戦)に出場する8選手の対戦組み合わせは事前のランダム抽選で決定
  • 準々決勝(1回戦)について最も短時間で試合を終わらせた選手は、次の対戦相手を残り3選手から選ぶことができる。もし全てが判定決着であった場合は、再びランダム抽選で対戦組み合わせを決定
  • 勝者が負傷などにより次戦に進むことが医療的に難しいと判断された場合は、当該試合でその勝者に敗れた選手が代わりに次に進む。もし両選手が次に進めない場合はリザーブマッチの勝者が代わりに進む。もし複数の選手が戦えない状態になった場合、Invicta FCオフィシャルがそれ以外の敗者から再度出場できる選手を決定する
  • 計量失敗の選手はトーナメントから除外される。Invicta FCオフィシャルが違反した選手をリザーブマッチ出場選手と入れ替え。残りのリザーブマッチ出場選手は次なる負傷に備えて待機する

<トーナメント出場選手>

ジュリア・オットリーノ(30=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:1勝(0KO・TKO/0SUB)
ケリ・ケネソン(33=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:3勝2敗(0KO・TKO/0SUB)
クレア・ガスリー(24=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:1勝(0KO・TKO/1SUB)
セリーナ・デヘズース(28=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:1勝1敗(0KO・TKO/0SUB)
ブリトニー・ヴィクトリア(28=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:3勝1敗(2KO・TKO/0SUB)
テイラー・グアルダード(28=アメリカ) 
 
⇒アマチュア戦績:9勝1敗(2KO・TKO/4SUB)※プロデビュー戦
ティニーシャ・テネット(30=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:2勝(1KO・TKO/0SUB)
ホープ・チェイス(21=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:2勝1敗(1KO・TKO/1SUB)

<リザーブマッチ出場選手>

ミッツィ・メリー(32=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:2勝1敗(0KO・TKO/2SUB)
モーガン・ヒッカム(31=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:1勝2敗(0KO・TKO/0SUB)
ケリー・クレイトン(?=アメリカ)
 
⇒プロ戦績:1勝2敗(1KO・TKO/0SUB)
フロリーナ・モーラー(35=ルーマニア)
 
⇒プロ戦績:1勝1敗(1KO・TKO/0SUB)

<全対戦カード・試合順>

Main Event
▼Invicta FC世界バンタム級タイトルマッチ 5分5R
リサ・ヴァーゾサ(アメリカ)
vs
ユリア・ストリアレンコ(リトアニア)

Co-Main Event
▼バンタム級トーナメント 決勝 5分3R
TBD
vs
TBD

▼ストロー級 5分3R
ケイ・ハンセン(アメリカ)
vs
リアーナ・ピロシン(ブラジル)

▼バンタム級トーナメント 準決勝(2) 5分1R
TBD
vs
TBD

▼バンタム級トーナメント 準決勝(1) 5分1R
TBD
vs
TBD

▼バンタム級トーナメント リザーブマッチ(2) 5分1R
ミッツィ・メリー(アメリカ)
vs
モーガン・ヒッカム(アメリカ)

▼バンタム級トーナメント リザーブマッチ(1) 5分1R
ケリー・クレイトン(アメリカ)
vs
フロリーナ・モーラー(ルーマニア)

▼バンタム級トーナメント 1回戦(4) 5分1R
TBD
vs
TBD

▼バンタム級トーナメント 1回戦(3) 5分1R
TBD
vs
TBD

▼バンタム級トーナメント 1回戦(2) 5分1R
TBD
vs
TBD

▼バンタム級トーナメント 1回戦(1) 5分1R
TBD
vs
TBD