竹中大地は新天地2勝1敗で迎える4戦目
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 2019年11月16日(土・現地時間)中国・北京のキャディラック・アリーナで開催されるONE Championship『ONE: AGE OF DRAGONS』に、日本から竹中大地(29)が参戦し、ユサップ・サーデュラエフ(34=ロシア)とMMAバンタム級ワンマッチで対戦する。

 竹中は2016年3月に修斗環太平洋同級王座に就いた実績の持ち主。2015年11月には現修斗世界バンタム級王者の佐藤将光から判定勝利をあげたこともある。

 昨年2月のONEデビュー戦では、ONE MMA世界バンタム級タイトルマッチ経験者のキム・デファン(韓国)を相手に、1R反則裁定というかたちで勝利(チョークにつかまったデファンが脱出を図らんと倒れ込むも、これが相手を頭から落とす反則のスラムとなってしまい、竹中は一本勝ち目前のところでダメージを負って試合続行が不可能に)。この試合は竹中にとって、負傷による長期離脱からの1年6カ月ぶりとなる復帰戦でもあった。

イッサに拳を落とす竹中

 その後、対戦相手の体調不良や計量オーバーにより、試合が連続で直前キャンセルされてしまい、新天地2戦目を迎えたのは1年が経過した今年2月。ここで竹中はマーク・アベラルド(ニュージーランド)を終始グラウンドで圧倒するも、最終3Rにエルボーで顔面をカットされ、ドクターチェックの末に無念のTKO負けを喫することとなった。プロ13戦目での初黒星だ。

 しかし、迎えた8月の新天地3戦目、竹中はUFCで佐々木憂流迦に一本勝ちしているレアンドロ・イッサ(ブラジル)を相手に、最終3Rに打撃の猛攻を加えてTKO勝ち。通算戦績は12勝(3KO・TKO/4SUB)1敗1分とし、しっかりと再起を果たしている。

 その竹中が2連勝を目指して今大会で拳を交えるのは、現UFC世界ライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフやONE MMA世界ライト級グランプリ・ファイナリストのザイード・フセイン・アサラナリエフと同じ、ロシア連邦ダゲスタン共和国出身のサーデュラエフ。DREAM参戦経験があり、2011年大晦日のリングでは所英男を背後から組みついての投げで、開始早々に戦闘不能へと追いやっている。

パンチを落とすサーデュラエフ

 近年は他団体での試合も含め、一時は6連勝をマークしており、昨年1月にはONEで元DEEPバンタム級・フェザー級王者の今成正和に判定勝ち。今年5月の試合でタン・リー(アメリカ)に2R・KO負けして連勝が途絶えたが、8月の再起戦では先述のデファンから判定勝ちを収め、通算戦績を18勝(2KO・TKO/11SUB)5敗1分1ノーコンテストとしている。

 絶対王者として君臨するビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)、そのビビアーノから一度は王座を奪っているケヴィン・ベリンゴン(フィリピン)が、二強となってきたバンタム級戦線。竹中はダゲスタンの危険な実力者サーデュラエフを下し、ここへ割って入る存在となれるか。注目の一戦だ。

 大会メインイベントはONEキックボクシング世界フライ級タイトルマッチ。王者イリアス・エナッシ(23=オランダ)が地元選手であるワン・ウェンフェン(26=中国)の挑戦を受け、初防衛戦に臨む。

エナッシはONE初参戦で強豪ペッダムをKOした

 ENFUSION 60kg級王者の実績を持つエナッシは、今年8月にONE初参戦でいきなりペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)のONEキックボクシング世界フライ級王座に挑戦し、3R・KO勝ちでベルトを奪取した。

 対するウェンフェンも今回がONE初参戦でいきなりのタイトルマッチ。昨年5月に開催されたKunlun Fight世界トーナメントで、1日3試合を勝ち抜き優勝している。前年も決勝まで勝ち進んだが、セクサン・オー・クワンムアン(タイ)に判定負けし、準優勝となっている。

 なお、エナッシとウェンフェンは過去に拳を交えたことがあるようで、2度対戦して1勝1敗の五分との情報。2014年9月の武林風オランダ大会ではエナッシが判定勝ち、2017年11月のKunlun Fight世界トーナメント・1回戦ではウェンフェンが判定勝ちしている。ONEで迎える決着戦を制するのは果たしてどちらか。
 
 大会セミファイナルはONEキックボクシング世界ライトヘビー級初代王座決定戦。ONEで破竹の4連勝中と勢いに乗るタリック・ケバベズ(27=モロッコ)と、今年2月のKunlun Fightヘビー級トーナメントを制してONE初参戦となるロマン・クリクリャ(28=ウクライナ)が激突する。こちらも楽しみな一戦だ。

剛腕を振るうケバベス