【ONE】5冠王・渡辺優太が8カ月ぶり本戦出場、メインはノンオー防衛戦、セージ・ノースカットの姉コルビーも初参戦　11.22シンガポール

　2019年11月22日（金・現地時間）シンガポール・インドア・スタジアムで開催される『ONE: EDGE OF GREATNESS』に、日本から渡辺優太が参戦し、ニューイェン・トラン・デュイ・ニャット（ベトナム）とムエタイルールのフライ級（61.2キロ）ワンマッチで対戦することが決まった。

　渡辺は国内のキックボクシングとムエタイのさまざまなプロモーションで試合を経験し、これまでにJ-NETWORK、MA日本、MuayThaiOpen、WMC日本、WPMF日本のスーパーバンタム級王座を獲得している5冠王。持ち味はヒジとヒザを使ったムエタイスタイルの攻撃だ。

　ONEには今年3月に初参戦し、キックボクシングルールでルイ・ボテーロ（ポルトガル）に判定負け。9月にはONEルール採用のパンクラス主催大会『Road to ONE: CENTURY』にも出場したが、元シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者・内藤大樹にムエタイルールでKO負けを喫している。8カ月ぶりの本戦出場となる今大会でONE初勝利を目指す。

　対戦相手のニューイェンは9月に母国ベトナムでONE初陣へと臨み、ムエタイルールでアズワン・チェウィル（マレーシア）にKO勝ち。序盤からアグレッシブに攻めるムエタイスタイルで、チェウィル戦では2Rに鋭い左ハイでダウンを奪い、3R終盤に強烈な右フックで相手を失神へと追い込んでいる。ムエタイ戦士を相手にムエタイルールで試合に臨む渡辺の本領発揮なるか。

　今大会では全11カードが組まれている。メインイベントはONE Super Seriesムエタイ世界バンタム級（65.8キロ）タイトルマッチで、王者ノンオー・ガイヤーンハーダオ（タイ）がセーマペッチ・ フェアテックス（タイ）を挑戦者に迎え、3度目の防衛戦を戦う。

　ノンオーは2006年から2013年にかけてルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級・フェザー級・スーパーフェザー級・ライト級の4階級を制覇し、2014年にはラジャダムナンスタジアム認定ライト級王座に就いたこともある、ムエタイ界のビッグネーム。現在33歳だ。

　昨年4月から参戦中のONEで現在5戦全勝（0KO・TKO）の戦績をマーク。今年2月の3戦目でハン・ズーハオ（中国）を下し、ONE Super Seriesムエタイ世界バンタム級初代王座を獲得した。５月に元シュートボクシング世界スーパーライト級王者・鈴木博昭、9月にブリース・デルバール（アルジェリア）の挑戦を退け、現在2度の王座防衛に成功している。

　今回の挑戦者セーマペッチは現在25歳のムエタイ戦士で、ONEには昨年7月から参戦。デイヴィダス・ダニラ（リトアニア）、アラヴァディ・ラマザノフ（ロシア）、オグニエン・トピッチ（アメリカ）といった世界の強敵をいずれも判定で下し、3戦全勝（0KO・TKO）の戦績で同郷のビッグネームを相手に初のタイトルマッチに挑む。

　セミファイナルはMMA（総合格闘技）ルールのライト級（77.1キロ）ワンマッチで、アミール・カーン（シンガポール）とエブ・ティン（ニュージーランド）の元タイトルコンテンダー2人が拳を交える。カーンは現在3連敗中。ティンは今年7月に阿部大治に一本勝ちし、2連敗から脱出したところだ。

　MMAルールではほかにも、元ONE世界ストロー級（56.7キロ）王者アレックス・シウバ（ブラジル）vs ペン・シュウウェン（中国）の同級ワンマッチ、同じく元ONE世界ストロー級王者デェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク（タイ）vsモハメド・イムラン（パキスタン）の同級ワンマッチ、マイラ・マザール（ブラジル）vsティファニー・テオ（シンガポール）の女子ストロー級ワンマッチなども組まれている。

　また今大会では、元UFCファイターで現在ONEに参戦中のセージ・ノースカット（アメリカ）の実姉コルビー・ノースカット（同）が初参戦。プトゥリ・パドミ（インドネシア）とMMAルールの女子フライ級（61.2キロ）ワンマッチで対戦する。

　コルビーは空手をバックボーンに持ち、女子アマチュアMMAで試合を重ねた後、2017年6月の『LFA 14』でプロデビューしたがTKO負け。その後はMMAの試合に出場しておらず、2年5カ月ぶりの実戦にしてプロ2戦目をONEで戦うことになった。対戦相手のパドミも同じく1戦1敗の戦績で臨むプロ2戦目となる。