▼ウェルター級 3分3R
×マイク・ルメール(33=アメリカ)
判定1-2 ※28-29、30-27、28-29
○リチャード・エイブラハム(33=アメリカ)

相手のローにパンチを合わせるエイブラハム(左)

 ルメールはフランスで生まれ育ち、現在はカリフォルニア州サンディエゴ在住の選手。GLORYには2013年6月の『GLORY 9: New York』から参戦している。通算戦績は22勝(8KO・TKO)5敗。GLORY戦績が7勝5敗。現在4連勝中と好調だ。

 エイブラハムはGLORYのアメリカ大会では常連の選手で、初参戦は2016年2月の『GLORY 27: Chicago』まで遡る。2連敗から再起戦となった今年2月の『GLORY 63: Houston』では、3連勝中と好調だったチャールズ・ロドリゲス(アメリカ)に判定勝ち。通算戦績を14勝(4KO・TKO)7敗とした。GLORY戦績は7勝4敗。

 1R、構えはともにオーソドックス。上背で頭ひとつ分上回るルメールが左ジャブを突けば、エイブラハムは頭を下げてかわしながら懐に入り込んで左右フックを返す。ルメールは左右ハイを飛ばし、エイブラハムが間合いを詰めてくると左フックとヒザ蹴り。ルメールが左フックから即座にヒザ蹴りを突き上げるコンビネーションも、たびたびエイブラハムを脅かす。

 リーチ差に苦しみ、なかなかパンチを当てられないエイブラハムであったが、残り1分を切った辺りから形勢が変化。右フックを狙ったルメールに対し、エイブラハムの左ジャブがヒット。続けてルメールの左フックから右ローへの繫ぎ目に、エイブラハムの右フックも当たる。さらに残り10秒のパンチの打ち合いでは、エイブラハムの左フックがクリーンヒットし、ルメールがよろめいた。

 2R、両者のコンタクトが激しさを増す。ルメールは鋭いワンツーと右ハイを放ち、エイブラハムが潜り込んでくるとヒザ蹴りで迎撃。エイブラハムは構わず間合いを詰め、左フック、右ストレート、右オーバーハンドを振るう。クリンチの場面も増え一進一退の展開。ルメールも前に出続けたが、ビッグヒットはエイブラハムの印象だ。

 3R、ルメールが飛びヒザ蹴りのフェイントから右ロー。直後にルメールはヒザ蹴りでもう一発を狙うが、エイブラハムも右フックを合わせる。今度は左ジャブや左フックから右ローに繋げるルメール。しかし、エイブラハムはぐっと踏み込んでの左ジャブで、ルメールのアゴを突き上げる。

 さらにルメールの左フックに対し、すぐさま強烈な右フックのカウンターをかぶせたエイブラハム。ルメールはたまらずクリンチに逃れる。それでもルメールは攻める姿勢は崩さず右ローを蹴り、接近戦になるとヒザ蹴りを荒々しく入れていく。エイブラハムも連打は封じられたが、ダメージを受けた様子は無く、試合はこのまま終了。パンチで決定機を作ったエイブラハムが、判定2-1のスプリットで勝利した。


▼ミドル級 3分3R
×アイヴァン・ガラズ(34=チリ/GLORY世界ミドル級7位)
延長判定0-3 ※9-10、9-10、9-10
○マット・ベイカー(28=アメリカ/GLORY世界ミドル級10位)
※本戦は28-29(ベイカー)、28-28、28-28。

ベイカー(右)が強烈な蹴りで巻き返す

 ガラズは2月の『GLORY 63: Houston』でジョー・テイラー(アメリカ)に判定負けし、これが再起戦。対するベイカーも今年5月の『GLORY 65: Utrecht』でケヴィン・ヴァン・ヒークレン(オランダ)で判定負けし、今回はホームリングでの再起戦となる。

 1Rにハードパンチャーのガラズが電光石火のバックハンドブローでダウンを取るが、ベイカーは大きなダメージを残さず、2Rにはパンチのコンビネーションと左右ロー&ミドルで押し返す。右ローを受け続けたガラズの左腿は紫に変色。

 3Rもベイカーが右ローを効かせつつ、左右フックと右ハイ強襲で優勢に試合を運ぶ。ガラズも果敢に左右フックを振るって一発があることを示し続けるが、ベイカーが序盤のダウンを挽回し、試合は延長戦に突入する。

 ベイカーがワンツーから右ローを蹴れば、ガラズもすぐさま右フックから右ローを返して応戦。ベイカーは細かい左ジャブとワンツーをガラスの顔面に集め、左ボディと右ローで守りが手薄なところを攻める。ガラズもパンチで前に出続け、胴回し回転蹴りも放つが有効打にはならず。ベイカーが熱戦を判定勝ちで制した。


▼ウェルター級 3分3R
○オマリ・ボイド(35=アメリカ/GLORY世界ウェルター級7位)
判定3-0 ※30-26、30-26、30-26
×チャールズ・ロドリゲス(30=アメリカ)

▼女子スーパーバンタム級 3分3R
×チョンマニー・ソー・テヒラン(24=タイ/GLORY世界女子スーパーバンタム級5位)
判定0-3 ※28-29、28-29、27-30
○アリーニ・ペレイラ(28=ブラジル/GLORY世界女子スーパーバンタム級6位)

▼プレリム ライト級 3分3R
○ニック・チャスティーン(31=アメリカ)
判定3-0 ※30-27、30-27、30-27
×キーマン・ディオプ(25=アメリカ)

▼プレリム ウェルター級 3分3R
○ロス・レヴィーン(31=アメリカ)
判定3-0 ※29-28、30-27、30-27
×ショーン・チョイス(33=アメリカ)

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