UFCからBellatorに活躍の場を移したセルジオ・ペティスが新天地2連勝を飾った Photos(C)Bellator

 2020年7月24日(金・現地時間)にアメリカ・コネチカット州アンカスヴィルのモヒガン・サン・アリーナで『Bellator 242』が開催されました。以下、試合レポート・結果です。

Main Event
▼バンタム級 5分3R
×リッキー・バンデハス(28=アメリカ)
判定0-3 ※27-30、27-30、27-30
○セルジオ・ペティス(26=アメリカ)

ペティス(右)が鋭い右カーフキックでバンデハス(左)を下から崩す

 新型コロナウイルスの影響で興行活動を中断していたBellatorが、3月13日の『Bellator 241』2月21日の『Bellator 239』以来となるナンバーシリーズ大会を無観客で再開。メインイベントには元UFCのセルジオ・ペティス(26=アメリカ)が登場し、リッキー・バンデハス(28=アメリカ)を相手に新天地2戦目を戦った。

 ペティスはキャリア通算戦績が19勝5敗(3KO・TKO/4SUB)で、このうちUFC戦績が9勝5敗(0KO・TKO/0SUB)。UFC世界フライ級タイトルコンテンダーのジョセフ・ベナビデス(35=アメリカ)にスプリット判定勝ちしたこともある。新天地デビューは今年1月の『Bellator 238』で、アルフレッド・カシャキヤン(32=アメリカ)に1R・一本勝ち。今大会で新天地2連勝を狙う。

 対するバンデハスはキャリア通算戦績が13勝3敗(6KO・TKO/3SUB)で、このうちBellator戦績が3勝2敗(3KO・TKO/1SUB)。2018年8月の『Bellator 204』では、当時プロデビュー7連勝中と絶好調だった若武者ジェイムス・ギャラガー(23=アイルランド)に1R・KO勝ちし、キャリア初黒星を与えている。その後は2連敗からの2連勝という戦いぶりだ。

 1R、構えは両者共にオーソドックス。ペティスが序盤から巧くプレッシャーをかけ、ワンツーと左右フックでバンデハスを脅かす。ペティスは右の関節蹴りを起点に、右のスーパーマンパンチと左右フックまで繋げるなど、コンビネーションも多彩だ。ペティスの右カーフキックも強烈。バンデハスは時おり足が流れる場面も。バンデハスは終盤に組みついてのテイクダウンを決めて食い下がる。

 2R、ペティスの攻め方は変わらず、左ジャブから右の拳を振り抜き、右カーフも混ぜて削っていく。バンデハスはパンチに対する反応が遅れ気味で、たびたび鼻っ柱を突かれて顎が上がる。バンデハスのタックルも今度はしっかりと潰すペティス。終盤にバンデハスは飛び膝蹴りを繰り出すが、これはペティスの胸付近をかすめる。ペティスが合わせにいった右フックも惜しくも当たらず。

 3R、ペティスの右カーフを受けるたびにガクッと膝が落ちるバンデハス。ペティスの左ジャブと右ストレートも次々と当たる。苦しい展開が続くバンデハス。パンチが交錯したところでバンデハスは右アッパーを突き上げるが、これは惜しくもヒットせず。ペティスは右カーフでバンデハスの体勢を崩し、直後に鮮やかな右の上段後ろ回し蹴りで顔面を狙う。ペティスが最後まで主導権を握った。

 勝敗の結果は判定3-0でペティスの完勝。ペティスが新天地2連勝をマークし、バンタム級戦線でその存在感を強めた。

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Feature Bout
▼フェザー級 5分3R
○アーロン・ピコ(23=アメリカ)
一本 1R 2分10秒 ※リアネイキドチョーク
×クリス・ハットリー・Jr.(23=アメリカ)

ピコ(上)に強烈な鉄槌を落とされ、ハットリー(下)は頭を覆う

 Bellatorの逸材として期待されてきたピコだが、現在までのキャリア通算戦績=Bellator戦績は5勝3敗(5KO・TKO/0SUB)。今年1月の『Bellator 238』でダニエル・ケーリー(30=アメリカ)に2R・TKO勝ちし、失意の2連敗から立ち直りつつある。

 対するハットリーはLFA(Legacy Fighting Alliance)に参戦経験を持ち、キャリア通算戦績は8勝2敗(3KO・TKO/1SUB)。今年2月の『Bellator 239』でガストン・ボラノス(27=アメリカ)にスプリット判定勝ちし、新天地白星デビューを飾っている。

 1R、牽制の左ジャブや左インローを繰り出すハットリーに対し、ピコが早々にタックルでテイクダウンに成功。ピコは上からコントロールしながら強烈なパンチを落とす。これを嫌がって背を向けてしまうハットリー。ピコはすぐにチョークに捕らえ、ハットリーをタップさせた。

 ピコがハットリーに何もさせず、圧巻の一本勝ちで2連勝をマーク。一方、ハットリーは新天地2戦目で初黒星となった。


Co-Main Event
▼ウェルター級 5分3R
○ジェイソン・ジャクソン(ジャマイカ)
判定3-0 ※30-27、30-27、30-27
×ジョーダン・メイン(カナダ)

Feature Bout
147.9ポンド(67.09kg)契約 5分3R
×タイワン・クラクストン(アメリカ)
判定1-2 ※27-30、30-27、28-29
○ジェイジェイ・ウィルソン(ニュージーランド)

※ウィルソンは規定体重をオーバー。試合はリミット145ポンド(65.77kg)のフェザー級から147.9ポンド(67.09kg)契約に変更して実施。

Preliminary Bout
▼ウェルター級 5分3R
×ジェイク・スミス(アメリカ)
TKO 2R 4分46秒
○マーク・レミンガー(アメリカ)

Preliminary Bout
▼バンタム級 5分3R
○ラウフェオン・ストッツ(アメリカ)
一本 3R 1分24秒 ※リアネイキドチョーク 
×カス・ベル(アメリカ)

Preliminary Bout
▼ヘビー級 5分3R
×ルディー・シャフロス(アメリカ)
判定0-3 ※28-29、28-29、28-29
○ラス・ヒルトン(アメリカ)