新天地初勝利に笑顔のルイーズ Photos(C)Dave Mandel/ Invicta FC

 2020年7月30日(木・現地時間)、『Invicta FC 41』がアメリカ・カンザス州カンザスシティで開催されました。以下、試合レポート・結果です。

Main Event
▼116.9ポンド(54.25kg)契約 5分3R
×ジャナイサ・モランジン(25=ブラジル)
一本 1R 3分28秒 ※キーロック
〇モンセラット・ルイーズ(27=メキシコ)
※モランジンは計量オーバー。試合はリミット115ポンド(52.16kg)のストロー級から116.9ポンド(54.25kg)契約に変更して実施。

袈裟固めから両足を使って腕関節を極めるルイーズ(上)

 モランジンは2018年9月の『Invicta FC 31』で、当時、ビルナ・ジャンジロバ(32=ブラジル)が保持していたInvicta FC世界ストロー級王座に挑戦したが、2R・一本負けで戴冠ならず。

 続く昨年8月の『Invicta FC 36』では、エミリー・ダコーティー(26=アメリカ)に1R・KO負け。いずれもトップファイター相手ではあったが、2連敗を喫することとなった。キャリア通算戦績は10勝3敗(5KO・TKO/1SUB)としている。

 対するルイーズはキャリア通算戦績が8勝敗(3KO・TKO/1SUB)。その多くを母国メキシコで戦い、2018年12月の『Invicta FC 33』でInvicta初参戦を果たしたが、試合は元UFCファイターのダニエル・テイラー(30=アメリカ)に判定負けし、キャリア9戦目での初黒星となっている。

 試合はモランジンの計量オーバーにより、リミット115ポンド(52.16kg)のストロー級から116.9ポンド(54.25kg)契約に変更して実施された。
 
 1R、構えはモランジンがオーソドックスで、ルイーズがサウスポー。モランジンがルイーズの右ジャブに左フック、関節蹴りに右ストレートを合わせにいく。モランジンのハンドスピードが速く、ルイーズの反応はやや遅れ気味か。それでもルイーズは果敢にパンチの猛連打から組むことをトライする。

 すると、モランジンはかわしきれずにルイーズの拳を一発喰らい、効いたところでさらに追撃の連打を浴びてよろめく。ルイーズはすぐに首投げからの袈裟固めで抑え込み、鉄槌を落としながら両足を使ってモランジンの腕関節を極めた。

 モランジンはタップアウト。ルイーズが1年7カ月ぶりの再起戦を会心の一本勝ちで飾り、喜び爆発の新天地初白星となった。

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Co-Main Event
▼フライ級 5分3R
〇エリン・ブランチフィールド(21=アメリカ)
判定3-0 ※30-26、30-26、30-26
×ブローガン・ウォーカー・サンチェス(31=グアム)

マウントからパンチを落とすブランチフィールド(上)

 ブランチフィールドはキャリア通算戦績が5勝1敗(2KO・TKO/1SUB)のフライ級ホープ。前回の出場は今年2月の『Invicta FC 39』で、ヴィクトリア・レオナルド(29=アメリカ)と対戦し、左ハイ一閃の2R・KO勝利を飾っている。

 対するサンチェスはキャリア通算戦績が6勝1敗(0KO・TKO/0SUB)。前回の出場は昨年10月の『Invicta FC 37』で、フライ級タイトルコンテンダーのパール・ゴンザレス(33=アメリカ)に判定負けし、キャリア初黒星を喫している。

 1R、構えはサンチェスがサウスポーで、ブランチフィールドがオーソドックス。序盤は互いに前手のジャブとフックを繰り出しながら、サンチェスが左右ロー、ブランチフィールドが右ミドル・ハイを蹴る。より積極的に手数で仕掛けるのはサンチェスで、左へ右へと動き回り、ブランチフィールドの蹴りに合わせて右フックを当てていく。

 だが、2分が経過したところでブランチフィールドが一歩踏み込み、サンチェスの右ジャブに対して外側から左フック、直後の左ストレートに対しては左フックのカウンターから右ストレート。連続被弾したサンチェスはダウン気味に尻餅を着くが、すぐに立ち上がる。ブランチフィールドは追撃もほどほどに組みからのテイクダウンを選択し、サンチェスを抑え込む。

 2R、巻き返したいサンチェスはブランチフィールドの組みつきを弾き返して左右フック。ケージを背負ったブランチフィールドはサンチェスの追撃をクリンチで封じ、離れ際に右ストレートを返す。しかし、サンチェスがパンチのギアを上げて連打で迫ると、ブランチフィールドはバックステップでかわしきれず、顔を所々腫らすことに。

 ここから勢いに乗りたいサンチェスであったが、動きが落ちたところでブランチフィールドの左フックと右ストレートをもらい、直後にタックルでテイクダウンを許してしまう。ブランチフィールドはほどなくマウントを取って拳を落とし、サイドに移ってアームロックも狙う。グラウンドではブランチフィールドの一方的な展開に。

 3R、ブランチフィールドは早々にサンチェスの右ミドルに合わせて組みつき、足を捕らえてのテイクダウンに成功。サンチェスはブランチフィールドにサイドを許し、肘を落とされ続ける苦しい展開に。ブランチフィールドは終盤にマウントへ移行し、拍子木が鳴ると左右の拳をフル回転でサンチェスに浴びせた。

 ブランチフィールドがテイクダウンを決めてからは一方的に試合を支配し、判定3-0で完勝。ブランチフィールドが3連勝を決めた。

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▼フェザー級 5分3R
〇ケイトリン・ヤング(アメリカ)
判定3-0 ※30-26、30-26、30-27
×ラトヤ・ウォーカー(アメリカ)

▼フライ級 5分3R
〇ケイトリン・サモンズ(アメリカ)
判定2-1
×クレア・ガスリー(アメリカ)

▼フライ級 5分3R
×ナタリヤ・スピース(アメリカ)
一本 2R 3分59秒
〇アレクサ・カルプ(アメリカ)

▼ストロー級 5分3R
-ケリー・ディアンジェロ(アメリカ)
試合中止
-イゼル・エスキヴェル(アメリカ)
※試合前の新型コロナウイルス検査で陽性となり、その前に受けたとされる検査の結果が偽陰性と判断されたため、試合は中止。