ヴァン・スースト(左)とメネゼス(右)は笑顔で計量 Photos(C)Glory Sports International

 2019年9月28日(土・現地時間)アメリカ・フロリダ州マイアミのジェームズ・L.ナイト・センターで開催される『GLORY 68: Miami』の前日計量が、27日(金・同)に行われた。

 今大会では、ティファニー・ヴァン・スースト(30=アメリカ)vsジェイディー・メネゼス(27=ブラジル)の元GLORY世界女子スーパーバンタム級王者対決も組まれており、こちらも注目カードだ。

 計量は女子スーパーバンタム級リミット(122ポンド・55.3キロ)に対し、ヴァン・スーストが120.4ポンド(54.6キロ)、メネゼスが121ポンド(54.9キロ)でパス。フェイスオフでは両者とも微笑みながら向かい合い、最後はしっかり握手を交わした。

 試合に向けて、メネゼスは「新たな相手と戦うことができるから、とても嬉しい。自分の仕事をするわ。ティファニーは素晴らしい選手だと思うけれど、私の方が勝っていることを証明したい」とコメント。

 ヴァン・スーストは「とてもありがたいと思うし、自分は恵まれていると感じている。キックボクシング界のジャニス・ジョプリンといったところね。明日はロックンロールするわ。タフな相手だし、きっと全力でぶつかってくると思うけれど、進化した自分をみせられることを楽しみにしている」と意気込みを語った。

 今回が初対決となる両者。ヴァン・スーストがGLORY世界女子スーパーバンタム級の初代王者で、メネゼスが第3代王者という、元女王対決でもある。

 ヴァン・スーストは2016年10月の『GLORY 36: Oberhausen』で、アメル・デビー(フランス)に判定勝ちし、GLORY世界女子スーパーバンタム級王座を獲得。2017年12月の『GLORY 48: New York』で迎えた2度目の防衛戦で、アニッサ・メクセン(フランス)に判定負けを喫し、王座陥落となった。

 今年9月にはメクセンと再びタイトルマッチで再戦し、白熱の攻防を繰り広げるも、判定負けで王座返り咲きならず。それでもGLORY女子スーパーバンタム級においては、メクセンと渡り合える数少ないトップレベルの選手だ。GLORY王座の他にも、WBCムエタイ・インターナショナル・女子スーパーバンタム級王座やLion Fight女子フェザー級王座に就いた実績を持つ。

 対するメネゼスもメクセンと3度拳を交え、難攻不落の相手から1勝を掴んだ実力を持つ。GLORY初参戦となった2017年7月の『GLORY 43: New York』で、メクセンを相手にワンマッチで判定負けを喫したものの、アグレッシブな戦いぶりと持ち前の耐たれ強さを見せつけた。

 そして、2度目の対戦となった昨年8月の『GLORY 56: Denver』では、メクセンのGLORY世界女子スーパーバンタム級王座に挑戦し、判定勝ちで大金星をあげるとともにベルトも奪取。しかし、この試合ではメクセンが有効打を重ねていたため、判定の結果(ジャッジ3名のうち2名は48-47でメネゼスを支持したが、残り1名は50-45の大差でメクセンを支持)がすぐに物議を醸すことに。
 
 そのわずか3カ月後の『GLORY 61: New York』で即再戦となり、ここでメクセンの圧倒的な攻めを前にTKO負けとなり、短期間で王座を失う苦汁を味わった。
 
 ヴァン・スーストは今年3月以来、メネゼスは昨年11月以来の出場で、ともにメクセンに敗れてからの再起戦だ。メネゼスはGLORYでの過去3戦はすべてメクセンとの対決であったため、他の選手と拳を交えるのは初となる。一方、ヴァン・スーストはGLORYでの過去7戦のうち、黒星はメクセンに喫した2戦のみという成績。今後のタイトル戦線を見据えた注目の一戦となる。