COLLISION(激突)のテーマの下に組まれた4試合。8選手が前日計量では闘志あふれるフェイスオフを見せた。写真は左上から時計回りにバダvsリコ、サスペラギーvsタヴァレス、テン・パウvsザカリア、グランダーvsジャラヤ Photos(C)GLORY Spors International

 2019年12月21日(土・現地時間)オランダ・ヘルダーラント州アルンヘムのヘルレドームで開催される『GLORY: COLLISION 2』及び『GLORY 74: Arnhem』の前日計量が、20日(金・同)に行われた。計量の結果は下記の通り。全選手が規定時間内にパスした。

 GLORYの2019年ラスト興行。『GLORY: COLLISION 2』では「COLLISION(衝突、激突)」のテーマの下に4試合、通常のナンバーシリーズ『GLORY 74: Arnhem』の下には9試合がラインナップされている。

 年内最終興行というビッグイベントだけあって、気合いの入った表情を見せる選手が多かったが、COLLISION組の8選手がフェイスオフで醸し出す闘志は特に見応えがあった。

テン・パウ(左)とザカリア(右)

 COLLISIONの先陣を切るのはフェザー級ワンマッチで、同級4位ザカリア・ゾウガリー(25=モロッコ)と同級6位エイサー・テン・パウ(30=アメリカ)が拳を交える。

 ザカリアは2014年から2017年にかけて日本でシュートボクサーとキックボクサーとして活躍。現在はGLORYを主戦場としており、1年ぶりの復帰戦となった今年10月の『GLORY 70: Lyon』では、野扖正明に判定勝ちしたことがある強豪アブデラ・エズビリ(フランス)を二段飛びヒザ蹴りからの左右フックで1RKOに下した。GLORY戦績は4勝2敗(1KO・TKO)。

 対するテン・パウはGLORYで現在までに6戦全勝(1KO・TKO)の戦績をマークしている新鋭。昨年はGLORYの「ニューカマー・オブ・ジ・イヤー」にも選ばれ、今後の活躍が期待されているところだ。

 そんな両者のフェイスオフ。定位置で足を止めたテン・パウに対し、ザカリアは定位置を超えて距離を詰めると、そこから顔を近げての闘志アピール。テン・パウは少し柔らかい表情になったが、ザカリアは真顔のまま一切視線を外すことはなかった。

グランダー(左)とジャラヤ(右)

 続けて登場したはマサロ・グランダー(25=南マルク)と元Enfusion -67kg王者モハメド・ジャラヤ(23=モロッコ)。ライト級で対戦する両雄だ。

 グランダーは新生K-1に参戦した経験を持ち、GLORY戦績は4勝5敗(1KO・TKO)。近年はフェザー級を主戦場としていたが、2勝4敗と結果を出せず、再びライト級に復帰している。復帰1戦目で勝利し、今回のジャラヤ戦で2連勝を狙う。

 一方、ジャラヤは十代の頃からオランダでは逸材として期待され、アグレッシブなファイトスタイルと名勝負、時には問題行動でも知られる人気選手だ。GLORY戦績はまだ参戦間もないこともあって1勝2敗。当初は減量苦でウェルター級からスタートするが1勝1敗、ライト級に下げて1敗、とまだ本領を発揮できていない。

 そんな両者はフェイスオフで瞬きもせず、視線も一切そらさない。ライト級での復活に向けて、譲らぬ気持ちがうかがえた。

サスペラギー(左)とタヴァレス(右)

 セミファイナル(Co-Main Event)のライトヘビー級ワンマッチで対戦する元Enfusion -95kg王者ルイス・タヴァレス(29=オランダ)とステファン・サスペラギー(35=フランス)も、迫力のある睨み合いを展開。タヴァレスはフェイスオフが終わっても、なかなか視線を外そうとしなかった。共に再起戦を勝利で飾り、今大会で2連勝を狙う。

 そしてメインイベントの大トリを飾るのは、GLORY世界ヘビー級タイトルマッチで激突する王者リコ・ヴァーホーベン(30=オランダ)と挑戦者バダ・ハリ(35=モロッコ)だ。

 こちらは計量中もリラックスした表情を見せていたが、フェイスオフを求められた時には表情が戦闘モードへと切り替わり、すぐに顔を近づけて睨み合い。貫禄と風格のある両者のフェイスオフに観客も沸いた。

バダ(左)とリコ(右)

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<計量結果>

GLORY: COLLISION 2

Main Event
▼GLORY世界ヘビー級タイトルマッチ +95kg
リコ・ヴァーホーベン(オランダ/王者)
⇒118.2kg
vs
バダ・ハリ(モロッコ/挑戦者)
⇒108.9kg

Co-Main Event
▼ライトヘビー級 -95kg
ルイス・タヴァレス(オランダ/同級2位)
⇒94.3kg
vs
ステファン・サスペラギー(フランス/同級5位)
⇒93.7kg

Featured Fight
▼ライト級 -70kg
モハメド・ジャラヤ(モロッコ)
⇒69.6kg
vs
マサロ・グランダー(南マルク)
⇒69.8kg

Featured Fight
▼フェザー級 -65kg
ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/同級4位)
⇒64.6kg
vs
エイサー・テン・パウ(アメリカ/同級6位)
⇒64.8kg

GLORY 74: Arnhem

Super Fight
▼GLORY世界ミドル級タイトルマッチ -85kg
アレックス・ペレイラ(ブラジル/王者)
⇒85.3kg *  ⇒84.8kg(再々計量)
vs
エルトゥルール・バイラク(トルコ/同級1位/挑戦者)
⇒85.0kg

Super Fight
▼フェザー級 -65kg
セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ/同級1位)
⇒64.5kg
vs
アレクセイ・ウリアノフ(ロシア/同級3位)
⇒64.8kg

Super Fight
▼ライトヘビー級 -95kg
マイケル・ドゥート(オランダ/同級6位)
⇒94.8kg
vs
アリエル・マチャド(ブラジル)
⇒94.1kg

Super Fight
▼ライト級 -70kg
イタイ・ガーション(イスラエル/同級7位)
⇒69.6kg
vs
リー・ヂァォイェン[Zhaoyang Li](中国)
⇒69.2kg

Under Card
▼ヘビー級
ジャファー・ウィルニス(オランダ/同級4位)
⇒112.3kg
vs
アントニオ・プラズィバット(クロアチア/同級6位)
⇒107.7kg

Under Card
▼ミドル級 -85kg
ドノヴァン・ヴィッセ(スリナム/同級2位)
⇒84.7kg
vs
シーザー・アルメイダ(ブラジル)
⇒84.8kg

Under Card
▼ヘビー級 +95kg
ジハド・ケペネク(トルコ/同級8位)
⇒112.0kg
vs
ノーディーン・マハディーン(フランス/同級10位)
⇒105.4kg

Under Card
▼ミドル級 -85kg
ケヴィン・ヴァン・ヒークレン(オランダ/同級9位)
⇒84.0kg
vs
アーリック・ボケメ(コンゴ/同級10位)
⇒84.6kg

Under Card
▼女子バンタム級 -55.3kg
イー・シュィー[Yi Xu](中国)
⇒54.8kg
vs
レベッカ・アーウィン(アメリカ)
⇒54.5kg