ホーゼンストライクが母国スリナムに帰国。降り立った空港で待ち構えていたのは、興奮さめやらぬ大勢のファンだった ※到着の模様は映像の1分45秒辺りから開始されます Movie(C)STVS Suriname

 UFC史上初のスリナム共和国出身選手、ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(31)が母国に凱旋し、出迎えた大勢のファンから熱烈な歓迎を受けた。

 ホーゼンストライクは2019年12月7日(土・現地時間)、アメリカ・ワシントンD.C.のキャピタル・ワン・アリーナで開催された『UFC on ESPN 7』に出場し、メインイベントの5分5Rヘビー級ワンマッチで、元Strikeforce世界同級王者にしてK-1 WORLD GP覇者のアリスター・オーフレイム(39=オランダ)と激突。

 アリスターのベテランらしい老獪な戦いぶりに終始主導権を握られる苦しい展開となったが、試合終了間際にホーゼンストライクは持ち前の剛腕を炸裂させ、大逆転のKO勝利を飾った。フィニッシュタイムは5R4分56秒。残り時間わずか4秒での衝撃だった(試合レポート・写真はこちら)。

ガードを固めるアリスターにホーゼンストライクが剛腕を振るう Photos(C)Jeff Bottari/ UFC/ Zuffa LLC via Getty Images

 この勝利から3日後。ホーゼンストライクが母国スリナムに帰国。降り立った空港で待ち構えていたのは、興奮さめやらぬ大勢のファンだった。

 その熱烈な歓迎の模様を報じたスリナムのテレビ局『STVS』の映像が、同局のYouTubeアカウントで確認できる。テレビに取り上げられている時点で、すでに注目されていると言えるのだが、ここまで人気を集めているとは…。

 ホーゼンストライクを乗せた飛行機が空港に到着し、まずは近しい関係者と見られる人々が滑走路脇でお出迎え。そこから映像が切り替わり、今度はロビーを埋め尽くしたファンの姿が映し出される。

 セキュリティースタッフの誘導を受けたホーゼンストライクが到着ゲートをくぐると、ファンは楽器のリズムに乗りながら「Bigi Boy」(ビギ・ボーイ=ホーゼンストライクの愛称)の大合唱。ハグを求める女性がいれば、スマホ片手にツーショット撮影に興じる男性、農作物らしきものが入ったバスケットを手渡す女性もいる。

 すっかり取り囲まれてしまったホーゼンストライクは少し困惑気味の表情にも見えたが、歓迎は延々と続き、建物の外にはさらに多くのファンとメディアクルーでごった返している状況。車で移動となれば、バイクで追いかける人までおり、まさに英雄凱旋という様相だった。

 ビッグネームにして強豪のアリスターを破ったホーゼンストライクは、UFC戦績を4戦全勝(4KO・TKO/0SUB)、パーフェクトレコードの通算戦績を10戦全勝(9KO・TKO/0SUB)へと更新し、ランキングもUFC世界ヘビー級14位から5位へと急上昇(アリスターは6位から8位にダウン)。

 今や母国のファンが待ち望むのは、初のスリナム人UFC王者誕生の瞬間となったようだ。

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