2.21オクラホマ『Bellator 239』に出場する(左から)アモソフ、ルース、キールホルツ、ウィリアムス Photos(C)Bellator

 2020年2月21日(金・現地時間)アメリカ・オクラホマ州タッカーヴィルのウィンスター・ワールド・カジノ・アンド・リゾートで開催される『Bellator 239』の全対戦カードが、下記の通り発表されている。

 メインカードとしてラインナップされたのは4試合。トリを飾るのは、エド・ルース(29=アメリカ)vsヤロスラフ・アモソフ(26=ウクライナ)のウェルター級ワンマッチだ。

 アモソフは22戦全勝(8KO・TKO/10SUB)の通算戦績を誇る、Bellator期待のウェルター級新星。Bellatorに参戦するまでは母国ウクライナとロシアの団体で試合を重ね、ロシアのTech-Krep FCなどで戴冠歴がある。

元UFCの実力者エリック・シウバ(左)を下したアモソフ(右)

 Bellatorでは現在までに3試合に出場。初陣は2018年7月の『Bellator 202』でジェラルド・ハリス(アメリカ)に判定勝ち、2戦目は昨年2月の『Bellator 216』でエリック・シウバ(ブラジル)に判定勝ち、そして3戦目は昨年8月の『Bellator 225』でデイヴィット・リッケルズ(アメリカ)に2R一本勝ちという内容だった。

 UFCで7勝8敗(2KO・TKO/5SUB)の戦績を残しているシウバなど、経験豊富なベテラン達を破り、北米のメジャー舞台でもその存在を示し始めている。

 一方、ルースはBellator一筋で8勝1敗(6KO・TKO/0SUB)の通算戦績を収めている実力者。バックボーンのレスリングではNCAA(全米大学体育協会)選手権を3連覇し、2014年には母国アメリカの代表として世界選手権に出場するなど結果を残してきた。

ネイマン・グレイシーにキャリア初黒星をつけられたルース(左)だが、再起戦では国本“ストラッサー”起一(右)にTKO勝ちした

 その後、Bellatorと契約を結び、2016年11月の『Bellator 163』で総合格闘家としてプロデビュー。6連勝で臨んだ2018年12月の『Bellator 213』ではウェルター級ワールドグランプリに出場したが、ここでネイマン・グレイシー(ブラジル)に4R一本負けし、キャリア7戦目で初黒星を喫することとなった。

 それでも、昨年7月の『Bellator 224』で国本“ストラッサー”起一に2RTKO勝ちし、昨年10月の『Bellator 231』では元Titan FCウェルター級王者ジェイソン・ジャクソン(ジャマイカ)に判定勝ち。再び連勝街道へと踏み出している。

 Bellatorウェルター級でますますの活躍が期待されているアモソフとルース。勝利を掴み、トップ戦線に浮上するのは果たしてどちらか?

キックボクサーとしても活躍してきたキールホルツ(右)

 プレリムには13試合が並んだ。ここでは今大会唯一となる女子の試合、デニス・キールホルツ(30=オランダ)vsクリスティーナ・ウィリアムス(30=アメリカ)の女子フライ級ワンマッチが組まれている。

 キールホルツは柔道でオランダ国内ユースの強豪として活躍し、その後始めたキックボクシングでもEnfusion 57kgとBellator Kickboxing世界女子フライ級の王座を獲得。MMA(総合格闘技)は2015年10月にプロデビュー戦を闘っているが(1R一本負け)、本格的にスタートさせたのは2017年11月の『Bellator 188』からで、この試合でジェシカ・ミドルトン(アメリカ)に1R一本勝ちし、初白星を掴んでいる。

 現在までの通算戦績は4勝2敗(1KO・TKO/2SUB)。キャリアで2つ目の黒星は、2018年9月の『Bellator 205』で元タイトルコンテンダーのヴィータ・アルテアガ(アメリカ)に2R一本負けしてつけられたものだが、その後は昨年6月の『Bellator 223』でブライオニー・タイレル(イギリス)に3RTKO勝ち、昨年11月の『Bellator Europe 6』でサブリエ・セングル(トルコ)に1R一本勝ちし(試合レポートはこちら)、2連勝をマークしている。

長身から繰り出す強打が持ち味のウィリアムス(右)。プロ2戦目にしてBellator世界女子フライ級タイトルマッチ経験者のエミリー・ダコーティー(左)をボコボコにした

 対するウィリアムスは2017年10月の『Bellator 185』でプロデビューし、いきなり当時スター候補だった元WBCインターナショナル女子フェザー級王者ヘザー・ハーディ(アメリカ)に2RTKOを収め、一躍、注目選手となった。

 続く2戦目は2018年3月の『Bellator 195』で、元タイトルコンテンダーのエミリー・ダコーティー(アメリカ)に判定勝ち。しかし、同年6月の『Bellator 201』で元UFC世界女子ストロー級タイトルコンテンダーのヴァレリー・レターノー(カナダ)に判定負けし、3戦目でキャリア初黒星となった。

 その後、同年11月の『Bellator 210』で再起戦に臨み、ブルーナ・エレン(ブラジル)に判定勝ちしたが、昨年7月の『Bellator 224』ではジュリアナ・ヴェラスケス(同)に2RTKO負けし、通算戦績を3勝2敗(1KO・TKO/0SUB)としている。

GLORYとBellator Kickboxingで王座を獲得した強豪キックボクサーのヴァーガ(右)。昨年7月の『Bellator 224』でMMAデビューを果たし、ジャミース・テイラー(左)に2RTKO勝ちした

 王者イリマレイ・マクファーレン(アメリカ)の無双状態が続くBellator女子フライ級戦線。既にタイトルマッチを経験しているアレハンドラ・ララ(コロンビア)、アルテアガ、レターノーなどに加え、通算戦績が10戦全勝(4KO・TKO/1SUB)のヴェラスケス、9勝1分(3KO・TKO/3SUB)の渡辺華奈、4勝全勝(1KO・TKO/1SUB)のケリ・テイラー・メレンデス(アメリカ)といった、新たな力も台頭してきた。

 こうした中で試合を迎えるキールホルツとウィリアムス。生き残るのは果たしてどちらか?

 他にも、RIZIN無差別級トーナメントで腕を鳴らしたワレンティン・モルダフスキー(28=ロシア)のBellator4戦目、元GLORY世界フェザー級王者にして現Bellator Kickboxing世界同級王者ゲイブリエル・ヴァーガ(34=カナダ)のMMAデビュー2戦目なども行われる。

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<対戦カード>

Main Event
▼ウェルター級 5分3R
エド・ルース(アメリカ)
vs
ヤロスラフ・アモソフ(ウクライナ)

Co-Main Event
▼ライト級 5分3R
ブランドン・ガーツ(アメリカ)
vs
マイルズ・ジュリー(アメリカ)

Main Card
▼ヘビー級 5分3R
タイレル・フォーチュン(アメリカ)
vs
ティモシー・ジョンソン(アメリカ)

Main Card
▼ヘビー級 5分3R
ハヴィー・アヤラ(アメリカ)
vs
ワレンティン・モルダフスキー(ロシア)

Prelim
▼ライトヘビー級 5分3R
クリスチャン・エドワーズ(アメリカ)
vs
マルコ・ハッチ(アメリカ)

Prelim
▼バンタム級 5分3R
ショーン・バンチ(アメリカ)
vs
キース・リー(アメリカ)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
ゲイブリエル・ヴァーガ(カナダ)
vs
ティージェイ・ブリットン(アメリカ)

Prelim
▼女子フライ級 5分3R
デニス・キールホルツ(オランダ)
vs
クリスティーナ・ウィリアムス(アメリカ)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
ガストン・ボラニョス(アメリカ)
vs
ソロ・ハトリー・ジュニア(アメリカ)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
ジョシュ・ヒル(カナダ)
vs
ヴィニシウス・ザニ(ブラジル)

Prelim
▼ライトヘビー級 5分3R
グラント・ニール(アメリカ)
vs
クロード・ウィルコックス(アメリカ)

Prelim
▼175ポンド(79.38kg)契約 5分3R
カイル・クラッチマー(アメリカ)
vs
スコット・ファトレル(アメリカ)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
クリス・レンシオーニ(アメリカ)
vs
サリーム・ムキディノフ(タジキスタン)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
アディル・ベンジラニー(モロッコ)
vs
ケヴィン・クルーム(アメリカ)

Prelim
▼フェザー級 5分3R
ルーカス・ブレナン(アメリカ)
vs
ジャミース・テイラー(アメリカ)

Prelim
▼ライト級 5分3R
クリス・ゴンザレス(アメリカ)
vs
アーロン・マッケンジー(アメリカ)

Prelim
▼ヘビー級 5分3R
J.W.カイザー(アメリカ)
vs
デヴィオン・フランクリン(アメリカ)