GLORYが10月に2days大会の開催を発表。復活へ向けて再始動する。写真はGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン Photos(C)GLORY Sports International

 GLORYが活動を再開するようだ。2020年10月2日(金・現地時間)に『GLORY 76』、翌3日(土・同)に『GLORY 77』をオランダで開催することを発表。12月にはヘビー級ビッグカードを実現させるべく、計画を進めていることも明らかにした。

 GLORYは2月29日(土・同)に同国ユトレヒトで『GLORY 75: Utrecht』を開催したが、その後は新型コロナウイルスの世界的流行により、3月にベルギー・アントワープ、5月にアメリカ・フロリダ州マイアミ、そして6月20日にオランダ・南ホランド州ロッテルダムで予定されていた3大会を延期。

 この間に運営会社のGLORY Sports Internationalが経営破綻した可能性を伝える海外メディアの報道があり、5月にはマーシャル・ゼラズニク氏がCEOの座から退いたことも明らかに。真相が気になるところだが、今回の発表によれば、イギリスを拠点とした新たなオーナーグループが資産を買い取り、再建に向けて動いているようで、創業者で会長のピエール・アンデュランド氏と副会長のスコット・ラッドマン氏をはじめ、複数の上層部も組織に残るとされている。

CEOを辞任したマーシャル・ゼラズニク氏

 こうした経緯を踏まえた上で、今回開催が発表された10月2days大会の情報を伝えたい。

 開催地及び会場は、オランダ・南ホラント州カトウェイク・アーン・ゼー(Katwijk aan Zee)にある施設「Haanger 2」。観客数は安全衛生当局の定めにより、200人が上限となる。

 内容については、『GLORY 76』の目玉となるのが、GLORY世界ミドル級王者アレックス・ペレイラ(33=ブラジル)への挑戦権を懸けた4人制コンテンダートーナメントだ。

 ユースリー・ベルガロイ(28=チュニジア/同級2位)、エルトゥルール・バイラク(28=トルコ/同級3位)、マテイ・ペニャーズ(?=チェコ/同級6位)、アーリック・ボケメ(30=コンゴ/同級7位)の出場が予定されている。

 翌日の『GLORY 77』は、GLORY世界ウェルター級王者セドリック・ドゥンベ(27=フランス)のV2防衛戦がメインイベントに。挑戦者は決定次第、発表になるとのことだ。

元K-1ヘビー級王者プラズィバット(左)も10月2days大会の出場予定選手として名前が挙がった

 その他の出場予定選手として、元K-1 WORLD GPヘビー級王者アントニオ・プラズィバット(26=クロアチア/同級5位)をはじめ、元GLORY世界ウェルター級王者ハルート・グレゴリアン(31=アルメニア/同級5位)、2019年ライト級タイトルコンテンダーのティジャニ・ベズタティ(22=モロッコ/同級2位)らの名前も挙げられている。

 そして、12月に計画されているというヘビー級ビッグカードについて。計画段階とのことだが、これはGLORY世界ヘビー級タイトルマッチとして王者リコ・ヴァーホーベン(31=オランダ)のV10防衛戦を想定しているようだ。

 リコの名前と共に、昨年12月に挑戦者として悔し涙を流したバダ・ハリ(35=モロッコ/同級3位)、2018年12月にコンテンダートーナメント優勝を飾りながらも2度目の王座挑戦に辿り着けていないジャマール・ベンサディック(29=同/同級1位)の名前が、ここでは挙げられている。どちらかがリコに挑むことになるか。

リコ(左)とバダ(右)の3度目対決の実現なるか。12月に計画中というヘビー級のビッグカードとは果たして…。

 他にも、12月にはその他の階級でタイトルマッチ4試合を組む方向であることも、今回伝えられている。今後、10月の2days大会のものも含め、対戦カードなどの新たな情報が発表されるとのことだ。

 ラッドマン氏は「コロナ禍という状況を経て組織はよりスリムに、より効率的になり、スポーツとエンターテイメントがかつてない困難に直面している時代の中、実際に活動している。新たなオーナーグループは最上の立ち技格闘技をファンとメディアパートナーに届け続けることができるのを楽しみにしている。今一度、GLORYの時を」と、リリースを通じてコメントしている。

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